洗顔やメイクをするための洗面台。身だしなみを整えるだけでなく、1日の始まりに気合いを入れたり、寝る前にほっと一息ついたりするだいじな場所です。自分のお気に入りの洗面台で気持ちのよい時間を過ごすためのリフォームについて解説します。
洗面台を交換する前に知っておきたい基礎知識
洗面台とは?
洗面台、または洗面化粧台とは、陶器でできた流し台に蛇口が付いた、主に洗顔を目的とした設備のことです。形状はさまざまで、鏡と小物を置く台が付いたものや収納スペースがたくさんあるもの、化粧しやすいように椅子が付いたものもあります。
洗面台の交換目安は?
一般的に、洗面台の陶器部分の交換はおよそ15~20年といわれています。扱いが悪いと10年、場合によっては5年でヒビが入ってしまうということも。
また特に洗面台まわりの不具合で最も多いのは、水栓部分といわれています。蛇口タイプであれば交換で済みますが、シャワータイプの場合はホース部分に不具合が出た場合、シャワー部分まるごと交換となります。
洗面台にはどんな種類がある?
基本的な形状は変わりませんが、機能が異なります。三面鏡が付いたタイプ、蛇口がシャワーとなっているタイプ、鏡を壁に取り付け、洗面台とセパレートになっているタイプなどです。また、化粧をしやすいカウンタータイプもあるようです。さらに洗面台下部の収納スペースに、専用の電気温水器も設置できるタイプもあります。
大きさをチェックする
現在設置しているものと全く同じ大きさであれば問題ありませんが、リフォームする際は設置場所の広さ、新しく取り付ける洗面台の大きさをチェックしておきましょう。つけおき洗いも対応した大型洗面器を採用したモデルを設置したいと思っても、設置場所の広さを超えていては当然、置けません。
また、洗面台のすぐ隣に洗濯機を置いている場合、十分なスペースを確保できないと、洗濯機の揺れで洗面器とぶつかり故障の原因となります。
洗面台の高さも重要です。機能もデザインも気に入った上で新しく設置したのに、自分の使いやすい高さでないと大変使いにくく、損してしまいます。特に2世帯住宅では各々、使いやすい高さや形状は変わります。近年では誰にでも使いやすく設計された「ユニバーサルデザインタイプ」などもあります。どれほどの大きさ、どんな形状が良いか、しっかりと考えましょう。
排水はどこから?
洗面台の排水は壁排水、床排水の2パターンあります。給水もまた床、壁の2パターンあり、組み合わせると合計4パターンになります。
給排水がどこから行われるかによって、洗面台の型も変わってきます。一般的に、壁よりも床からの給排水の方が値段は高くなります。水の流れもチェックしておきましょう。
交換にかかる費用
洗面台の交換にかかる総費用は、およそ20万円といわれています。これには、本体台に加え取り換え工事費、廃棄費用、消費税が含まれています。それぞれの詳細をご紹介いたします。
【洗面台の価格】
モデル、サイズ、給排水が壁か床か、などから大きく上下します。例えば、化粧鏡が別売りのシンプルなモデルはおよそ2万円、鏡なども備えた基本的なモデルはおよそ7万円ほどです。6面鏡や収納スペース、デザインなどとことんこだわったモデルともなると、約50万円を超えることがあります。
【交換工事にかかる費用】
全体を取り換える工事費用は約3~5万円が相場といわれています。洗面台の一部分であれば、もっと抑えられるようです。古い洗面台の引き取り費用は工事費用に含まれることがほとんどです。
【壁紙や床の交換も含めるともっと高くなります】
洗面台本体のリフォームに併せ、壁紙や床の交換も同時に受け持つ業者もあるようです。やはり水まわりなので、洗面台を外したらカビだらけだった、ということもあります。予算に余裕があれば、壁紙や床も交換してしまいましょう。
洗面台を交換する際に注意しておきたいポイント
設置などの作業に慣れている方は、ホームセンターや通販で洗面台を購入、自分で交換を行うこともあるでしょう。ですが、リフォーム業者に頼んだ方が古い洗面台の引き取りなども行ってくれるため、処分の手間もかからず設置も確実に行ってくれます。
個人での交換はリーズナブルに済ますことができますが、業者ですと手軽さや水漏れなどの心配はぐっと減ります。
お悩み別・洗面化粧台の選び方
「掃除しにくい」を解決する【水栓の選び方】
水栓の根元や裏側は汚れが溜まりやすく、掃除しにくい部分。
水栓まわりの汚れが気になる方や、手間なくきれいを保ちたい方におすすめなのが、下記の2つの機能です。
壁付水栓
従来の「立ち上がり式」より、水栓の根本に水滴が残りにくく、汚れが溜まりにくいのがメリット。しかし、「立ち上がり式」より種類が少ないため、デザイン面での選択肢が少ない点はデメリットといえるでしょう。
TOTOの「らくらくスマート水栓」
濡れた手で触れないため水栓まわりの水濡れがなく、汚れにくいのがメリット。濡れた手で触らないため衛生的で、節水機能があるモデルもある。デメリットは、水量調節ができないこと、少なからず誤作動があることがあげられます。
「片付かない」を解決する【収納の選び方】
洗面化粧台の収納が足りないと、物があふれて生活感がでてしまいがち。リフォームの際には収納したいものを把握して、収納できる洗面化粧台を選ぶのがおすすめです。
洗面化粧台本体に収納しきれないときは、あとから棚や収納ケースを追加する方法もありますが、素材やデザインが統一されていないと、整理整頓されていても煩雑な印象になってしまいます。サイドキャビネットなどを追加すれば、すっきりと片付いた空間が作れます。ご家庭の収納量にあわせた洗面化粧台とオプション収納を選ぶようにしましょう。
「洗いにくい」を解決する【洗面ボウルの選び方】
従来の小さめの洗面ボウルは、洗顔や手洗いで水が垂れたり、ちょっとした洗濯がしにくかったりと、小さな不便を感じていることはありませんか?そんな方は、洗面化粧台の間口(幅)が同じでも、洗面ボウルが大きなモデルをおすすめします。
洗面ボウルが大きければ、かさばる衣類の手洗いやつけ置き洗いも可能に。洗髪も水ハネを気にすることなくしっかりできるので、忙しい朝はとくに便利です。
新しいモデルには、洗練された形状の大きな洗面ボウルも増えています。大きなリフォームの際は、洗面ボウルの大きな洗面化粧台を選ぶとよいでしょう。
洗面化粧台の最適なサイズは?
間口(横幅)はスペースにあわせて選ぶ
洗面化粧台の間口(横幅)のサイズを選ぶ際、しっかり測っておく必要があるのが現在の洗面化粧台と設置スペースのサイズ。
洗面化粧台を交換するだけなら現在のものを測ればいいだけではありますが、店舗やショールームで現物を見ているうちにキャビネットなどを追加したくなる場合もあります。最大何cmかを把握しておくことをおすすめします。
一般的な洗面化粧台の間口(横幅)は60、75、90cmの3サイズ。メーカーやモデルによっては、50cmや100cm、120cmなども選べます。
そのなかで主流なのは75cmです。普通のサイズをイメージしているなら75cmを選べば問題ないでしょう。
高さは身長にあわせて選ぶ
洗面化粧台の高さは、80cmが標準サイズ。なかには75cmや85cmが選べるモデルもあります。
洗面化粧台の使いやすい高さは、「身長÷2前後」が目安と言われています。小柄な人が多い場合や長身の人が多い場合は、サイズを選べるモデルを検討してもよいでしょう。
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