残置物とは
残置物とはその名の通り、置きっぱなしで残された物のことをいいます。
主に不動産業者や解体業者、片付け業者の間で使われる専門用語の一つで、残置物撤去とは売買物件や解体物件、賃貸物件では売り主や、以前の居住者(夜逃げなども含まれます)が使っていた家財品を撤去(処分)することです。
また店舗やお店が廃業した後に残った不用品や機材などを指す場合もあります。
残置物は動かせるものを指し、据え付けの家具や照明機器、キッチンや洗面など元々あった設備などは残置物として扱われませんが、一部エアコンなど設置している物も残置物として扱うことがあります。
動かすことのできる物。すなわち動産物なので、「動産物撤去」などとも呼ばれ、類似語に「動産類撤去」や、「残置動産物」「残存物」なども言いますが、全て残置物と同じ意味です。
一般的に言われる「引っ越しゴミ」と同じ扱いですが、普通の引っ越しでのゴミは、居住者が家庭ゴミや粗大ゴミで出したり、市のクリーンセンターなどに持ち込み自力で処分するか、不用品回収業者に頼むので「残置物」という言い方はあまりしません。
例えば不動産売却の際、通常は売主が処分をして何もない状態で買主に引渡すのが一般的となっていますが、その場合、家財の処分は不動産業者を通じて手配してもらうことが多く、不動産業者から弊社のような片付け業者に依頼する場面で「残置物の撤去」という言い方になります。
また、空き家になっている物件、夜逃げ物件など居住者が分からなくなった場合などの場面でも「残置物」という言い方を使います。
残置物は、通常のゴミの日に処分できない家電製品や家具や布団などの粗大ごみが多く、処分費用が掛かるものがメインになってきますし、分別作業なども大変です。
解体工事における残置物
例えば、家具や家電製品、布団や衣類、本や雑誌なども全て残置物にあたります。布団や衣類、不燃ゴミなどは一般廃棄物と認識される残置物であり、基本的に解体業者が処分することはできません。
残置物を含めて同じように見えるゴミであっても、その種類が変わることがあります。それが、一般廃棄物と産業廃棄物と呼ばれるものです。
一般廃棄物:一般市民が処分するゴミ
産業廃棄物:解体業者が処分するゴミ
同じように見えるゴミであっても、誰が処分するのかによってゴミの種類が変わるということです。例えば、家に残っている衣類を自分でゴミの日に出した場合は一般廃棄物として処分されます。一方で、同じ衣類を解体業者に処分してもらった場合は、産業廃棄物として処分されることになります。
一般廃棄物であれば無料か安価な費用で処分してもらうことができますが、産業廃棄物として処分してもらう場合は廃棄物処理法の規定に則って、中間処理施設や最終処分場といった形で決められた場所で処分される必要があるため、一般廃棄物と比べて費用が高くなってしまいます。だからこそ、できるだけ解体工事の際に残置物を残しておくのは避けておいた方が賢明です。
ベッドのスプリングマットレスを処分する場合の一例を挙げると、
粗大ゴミ(一般廃棄物)として処分→500円(※例:本庄市のリクエスト収集)
産業廃棄物として処分→5,000円
つまり、一般廃棄物として処分するよりも産業廃棄物として処分する場合は、2倍以上の処分費用がかかるということです。それだけ大きな負担が必要になるのが産業廃棄物であり、その他の残置物も含めて一般廃棄物として処分するのが有効です。
残置物の種類
残置物は大きく4つの種類に分けて考えることができます。
一般ゴミ:燃えるゴミ、燃えないゴミ、資源ゴミなど
粗大ゴミ:布団、机、椅子、タンス、ラックなど
家電リサイクル法対象品目:テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコン
パソコン関連:ノート型パソコン、デスクトップ、液晶ディスプレイ
この中でも解体工事の際に残りやすいのが、家電製品と粗大ゴミでしょう。幅や面積が大きくなればなるほど自分で処分するのが大変になり、なかなか行動を起こせないというケースも出てきます。
ゴミ収集業者に連絡を入れて、所定の料金を支払えば引き取ってもらえるものばかりです。また、リサイクル業者や廃品回収業者などに連絡をするのも良いでしょう。できるだけ自分で処分しておくことで、不要な費用高騰を抑えることにつながります。
残置物撤去の料金相場
実際に、産業廃棄物として解体業者に残置物を処分してもらう場合は、4トンのダンプカーで10万円程度の費用がかかると認識しておくのが無難です。地域や残置物の状況によっても費用の目安は変わってきますが、4トンで約10万円というのが、一般的な目安と言えます。
また、残置物撤去費用の相場は、立方メートル単位(1m×1m×1m)で決めることが多いです。
立方メートルは想像しにくいですが、軽トラックに荷物を限界まで積むと、大体2.5~3立方メートルになります。
残置物撤去費用は残置物の種類や状態などで変動はしますが、およそ1立方メートルあたり「5,000円~15,000円」が残置物撤去費用の相場となっています。
料金の幅があるのは、家電など廃棄費用が高いものが多い場合や、搬出の容易さ、階段作業の有無などによって変動するからです。
ゴミの量が減れば処分費用を安くすることができますし、反対にゴミの量が多くなればなるほど、処分費用も高額になっていくことがあります。
一般廃棄物として処分すれば、該当のゴミごとに処分費用を計算してもらうことができます。例えば、ベッドの処分費用がいくら、机の処分費用がいくらといった形で個別に計算してもらえます。
しかし、産業廃棄物の場合は全てのゴミの重量をもとに計算することが多いので、ある程度まとまった費用がかかることが少なくありません。残置物の撤去と処分も含めて解体費用が計算されている場合は別ですが、施主が残置物を処分することになっている場合は確実に自ら処分することが大切です。
解体工事を通して、家屋や建物からはさまざまな産業廃棄物が出ることになります。それに加えて残置物を産業廃棄物として処分してもらうことになると、余計に高額な費用につながるリスクがあると覚えておきましょう。
残置物撤去(処分)を安くする方法
残置物の処分は処分品の量によって計算されますので、出来るだけ荷物を減らすことが大事です。では自分で処分品を減らす方法にはどんなものがあるでしょうか?
ゴミの日に処分する
燃えるごみ(生活ごみ)や、プラスチック・ペットボトル・缶・ビン・小型金属などの資源ごみ等、各自治体によって分別は違ってきますが、定められた品目や方法に分けて処分しましょう。
自治体によっては一度に出せるゴミの量などが決まっている場合もあるので、その場合は小出しに処分していくしかありませんのでご注意下さい。
粗大ごみを利用する
自治体によって「粗大ごみの日」が設けられている所もありますし、ご自身で事前に申し込んで指定の場所に持っていく所もあります。
処分料を支払い、シール券を貼るなどの手間は掛かりますが、普通のゴミの日に出せないような家電製品や布団などを処分することが出来ます。
粗大ごみは、産業廃棄物の処分費用より割安になっているので、結果として残置物の処分費が安くなります。
大型家具なども粗大ゴミで出せますが、もともと業者に任せるつもりの方は残置物として処分してもらう方が、苦労が少なくなりますので、小型の物だけでも粗大ゴミで処分しましょう。
テレビ・冷蔵庫・洗濯機(乾燥機)・エアコン・パソコンなどはリサイクル家電になりますので、粗大ごみでは回収してくれないことも覚えておきましょう。
リサイクルショップを利用する
残置物の中にはまだまだ使える家電や生活用品などがあることもあります。
これらはユーズド品としてリサイクルショップで買い取ってもらえます。
よほど高価なもの以外はわずかなお金にしかなりませんが、処分費用を安くする意味で残置物を減らせるメリットがあります。
持っていく手間は掛かりますが、利用してみてもいいでしょう。
無料回収を利用する
残置物の中には資源として再利用できる物も多くあります。
例えば「紙」や「服」、「金属類」も資源として使えます。
ホームセンターや各地に、紙やダンボール、衣類の無料回収BOXが設置されているところに持っていくのもよいです。
金属類は、無料回収で回っている業者に回収してもらうか、インターネットで「スクラップ 買取」と検索すると金属再生工場が出てきますので、持ち込むと買取りまでしてくれます。
注意点ですが、不用品回収業者の中には無許可で営業を行っている業者も存在します。「無料で回収します」、「何でも構いません」などと広報している業者に関しては注意が必要です。家庭から排出されるゴミに関しては、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づく「一般廃棄物の処理業の許可」を得た業者しか収集や運搬、処分を行うことができません。
許可を得ていない業者に残置物の収集を依頼すると、回収した残置物を不法投棄してしまうこともあります。また、最初は無料と謳っていても後から高額な費用を請求されるというケースもあります。いずれにしても、無許可で営業している不用品回収業者とは関わらないことが重要です。
以上、残置物撤去の料金相場や処分費用を安くする方法を紹介しました。
安くするには、自分でいろいろと面倒な作業をしなくてはなりませんので、丸ごと業者に依頼することも一つの方法です。手間や予算などを考慮し、総合的に検討されることをお勧めします。
また、弊社ではリサイクルショップも運営しておりますので、そちらを併用してトータルに残置物撤去のお手伝いをさせていただくことが可能です。
お安くお手軽に安心してお任せいただけますので、ぜひご相談ください。
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